CADRE tamachi

名称

  • CADRE tamachi

場所

  • 東京都港区

用途

  • テナントビル

構造・規模

  • RC造(プレストレス鉄筋コンクリート造)・地上8階

設計監理

  • 株式会社AE総合計画
  • 構造設計: 株式会社ANDO Imagineering Group
  • 機械設備設計:アズ設備計画
  • 電気設備設計:αF工房
  • 省エネ計算:ベルドクール環境建築設計

施工

  • 立建設株式会社 東京支店

竣工写真

  • 株式会社イメージグラム

竣工

  • 2026年2月

説明

  • 芝浦の水辺では「運河ルネッサンス」が進む一方、都市の過密と水辺の開放をいかに両立するかが課題となっている。かつて都市の発展を支えた運河は利用が衰退し、従来の計画では運河側を隣地として扱う閉じた構成が一般的であった。その結果、水辺空間は十分に活用されず、停滞を招いてきた。真の活性化には民間建築の積極的な関与が不可欠であるが、構想に基づく幅員2mの24時間通路の設置は、狭小地において大きな事業負担となる。
  • 本計画では、この制約を構造計画と空間構成の合理化によって乗り越えた。現場打ちPC工法の採用により部材をスリム化し、緑道と連続する「都市の余白」を捻出した。また、定石とされる道路側へのコア集約に対し、階段を裏手に分散配置することで、使い勝手の良い矩形に整えると共に、道路と運河の両側へ開口を確保した。これにより、従来のペンシルビルに見られる閉鎖的で画一的な構成を打破している。さらに、避難経路を自由通路と兼用することで、限られた敷地の有効活用と回遊性の向上を両立させた。
  • 民間地を地域に開き、分断されていた動線を接続する本計画は、都市と水辺を結ぶ新たな「結節点」となるものである。これは、民間建築が公共性に寄与し得る可能性を示す試みであり、変容を続ける芝浦の風景の中で、次代の水辺文化を先導し、新たな日常と賑わいを創出することを目指している。