LEGALAND SHIROKANE ANNEX
説明
- 白金・白金台という地名を聞くと、「シロガネーゼ」という言葉を思い浮かぶ人も多い。この言葉は女性向け某月刊誌が1998 年に作った造語である。
- 当時は、バブル景気の名残があった。加えて2000 年に南北線の白金台駅と白金高輪駅が開業することもあり、不動産業界とマスコミが街をブランド化していった。瞬く間に、白金エリア全体に富裕層が住む高級住宅街というイメージが定着した。
- しかし、古くからの住民は商業主義により作り出された「シロガネーゼ」を代表とするイメージに対し、冷ややかな見方をしている人も多い。そして、シロガネーゼブームの時はあっという間に様々な飲食店やブティックができたが、すぐになくなり今は落ち着いたという。マスコミがイメージを作って消費の舞台にさせようとしても、時間が経てば元に戻る。それはこの街に、揺るぎない文化・風土・歴史が存在するからである。
- このように本質を見極める力をもつ街であることから、今回の計画では建物形状は矩形でシンプルな構成とした。そして手法として普遍性を現すシンメトリーを採用し、街に安定感をもたらし、調和を生み出す存在の建築物を目指した。
- 仕上げ材もコンクリート、スチール、石など素材の良さを活かす材料を選定し、
- 外壁は杉型枠コンクリート打放しとすることで、緑豊かなこの地域に映える仕上げとした。